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トウガラシで防虫??

頭の後ろの方でテレビを聞いていたら、お米を保存する時にトウガラシを入れておくと、防虫殺菌効果があると説明する声が聞こえた。ぼんやり聞こえていた程度なので正確には覚えていないが、トウガラシのカプサイシンが揮発して効果を発揮するという理屈だ。気になってネットで調べてみると、確かにそのような効果をうたった商品や生活の知恵がゾロゾロ出ている。でも、どのサイトも「・・・と言われている」というものばかりで、「効果抜群でした!」というものは一つも見つけられなかった。

気になって調べたというのは、カプサイシンは揮発性では無いぞ!! と思ったからだ。もしトウガラシに防虫殺菌効果があるとすれば、それはカプサイシンの効果では無く、なんらかの揮発性成分の影響だろう。そもそもカプサイシンに揮発性があったら、カレーを作っている時、目は痛いは、口の中は辛いは・・で大変な事になりそうだ。

このテレビ番組は「世界で一番受けたい授業」とかいうもので、その後の話題はカレーの保存方法など。で、カレーは腐りやすいから2~3日置く場合は火を通す等、何だか当たり前のような事を言っていて、腐りやすい原因は野菜やジャガイモに水分が多く含まれているから、と説明していたので笑ってしまった。ん?カレーそのものに水分が多いからじゃないのか。それより誰か「トウガラシやスパイスがたっぷり入っているはずなのに何故腐りやすいんですか?」って聞いてみて欲しかったなあ。

一般家庭では、よほど長期保存でもしない限り、コクゾウムシの類は出て来ないはずだから、トウガラシを入れておけばイワシの頭程度の効果は期待出来るのかも知れない。だが、本当に一般家庭で簡単に出来る「生活の知恵」的な防除方法はあるのだろうか?

と思って検索してみると、国際農林研究センターの成果報告として「シトロネラオイルによるコクゾウムシ及びカビの防除」というのがヒットした。

タイのカセサート大他との共同研究で、シトロネラグラス(Cymbopogon nardus )の精油の効果を調べたもので、精油の主成分はゲラニオール、シトロネラール、シトラール、酢酸ゲラニル、リナロール、シトロネロール等とのこと。そのうち防虫殺菌効果があるのはシトロネラールとゲラにオールで、「シトロネラールとゲラニオールのコクゾウムシに対する有効濃度(ED50 値)は、各々 6.2 及び 8.9 mg/L air 程度である。」とのことだ。効果を得るためにはかなりの高濃度が必要な感じもするが、ともかく有効成分と濃度が明らかになっている。

シトロネラール・・・と言えば、ここ数日、このブログに「蚊連草」や「蚊とり草」等のキーワード検索で来られる方が急増している。蚊の季節が来たからだろうか? 蚊連草はローズゼラニウムとシトロネラグラスの交配種という、生物種の枠組みを越えた大発明(笑)なのだ。ちょっとばかりシトロネラールが含まれているので、蚊連草の葉を干して米びつに入れておいたら少しは防虫効果があるのだろうか? 余程気をつけないと雑菌や虫の卵を米びつ内に持ち込みそうなので、私は全くやってみたいとは思わないが・・。

検索の過程で気がついたのだが、トウガラシやニンニクが農薬の代わりになると言っているサイトが沢山見つかった。害虫は、これらの辛みやニオイを嫌うからだという理屈だ。だが、これも「効果がありました!」という文言は見られず、多くは「効くと言われている」というもので、自分で試した訳では無いようだ。少なくともネギアブラムシはニンニクが大好きで、葉に黒くビッシリと付着してしまうから、ニンニクの臭いがオールマイティに効く訳ではなさそうだ。「効きました」という体験談を良く読むと木酢液や竹酢液、あるいは酢や焼酎と混合したもので、トウガラシやニンニクに効果があるというものでは無さそう。自然な雰囲気を高めるために入れるのだろう。そもそも我々人間とは味覚や臭覚、嗜好性等が全く異なる昆虫が、トウガラシやニンニクの味や臭いを我々と同じ様に認識しているかどうかも怪しいものだ。我々が害虫の身になって嫌いなものをあれこれ想像してみるのは、思えば滑稽な話なのだろう。

そう言えば、数日前に、やはりテレビで「トウガラシは、虫や動物などに果実を食べられないように辛み成分を含んでいる。しかし残念なことに、人間はその辛みを好むようになったため、食べられてしまっている」と説明していた。しかし、むしろ植物は果実を食べた動物に糞と一緒に種子を散布させている、という解釈が一般的なのではないだろうか。少なくとも鳥はトウガラシを食べてしまうし、むしろ鳥に食べさせて種子を散布しているという論文もある。
Seed dispersal. Directed deterrence by capsaicin in chilies.
Nature. 412, 403-4 (2001)
Tewksbury JJ, Nabhan GP.
Abstract
The primary function of ripe, fleshy fruit is to facilitate seed dispersal by attracting consumers, yet many fruits contain unpleasant-tasting chemicals that deter consumption by vertebrates. Here we investigate this paradox in the chili (Capsicum) and find that capsaicin, the chemical responsible for the fruit's peppery heat, selectively discourages vertebrate predators without deterring more effective seed dispersers.

本当のところは植物に聞いてみないと判らないが、トウガラシに関して言えば、我々人類に辛み成分が好まれたことでも、世界中に分布を広めることに成功している。「残念なこと」でも何でもないだろう。だが、トウガラシはそのような目的意識や戦略を持ってカプサイシンを作った訳では無いだろうということに気をつけておきたい。この頃、人間の感覚や感情の延長線上で他の生物の行動を考えたり、あるいは全てを合目的的に考えるのが流行しているのが気になっているのだが、トウガラシひとつを例にとってみても、我々の感覚や快不快の延長で他の生物のことを考えることには無理があることが分かるだろう。
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ケシ畑

茨城県はケシ天国だと思っていたら、ついにこんな事になっていました。

何年か前からケシ撲滅作戦を展開しているので、以前のように見かけなくなったのですが、10年くらい前は車でちょっと走るとあちらこちらで綺麗に咲いているのを目にしました。葉や茎の雰囲気が、モルヒネ非含有種である虞美人草やアイスランドポピーとは全く異なるので、遠目にも直ぐにわかるのです。ある時などは、交番の前にある花壇で、綺麗なソムニフェラム種の八重咲きが沢山咲いてましたっけ。きっとお疲れのおまわりさんの目を楽しませていたことでしょう。

数本生えていたからと言って、即アヘンが沢山採れて、闇ルートに流れて暴力団の資金源に云々という話でも無いので、あまり大騒ぎする事でも無いように思いますね。

アヘンアルカロイド類の生合成遺伝子も解明されて、ケシの遺伝子組換え技術も確立したのですから、ここらでアルカロイドフリーのソムニフェラムを作ってくれないかなあ。花の雰囲気が大好きなので・・・。見分けがつかないからダメってことになりそうな気がしますが。


***以下引用***

花祭り会場にケシ数十万本=ポピーの種に混入か-下妻市の公園・茨城

5月13日20時32分配信 時事通信

 茨城県下妻市の「小貝川ふれあい公園」のフラワーフェスティバル会場に、あへん法で栽培が禁止されているケシが大量に植えられているのが見つかり、同市が13日、推定数十万本を撤去、焼却処分した。
 市や県によると、11日にパトロール中の県警下妻署員が会場内のポピー畑にケシとみられる不審な花が大量に咲いているのに気付き、県薬務課が翌12日に調べたところ、栽培禁止種のアツミゲシと確認された。
 公園を管理する市都市整備課によると、昨年10月にポピーの種まきをした際、ケシが混入していた可能性があるとみて、購入先の市内の種苗業者など流通経路を調べている。
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conocono

Author:conocono
花好きおじさんの園芸と植物に関するあれこれ。
たまに作り話もあるので要注意。

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